アトピー性皮膚炎外用薬 乳幼児適応
2023年02月14日
今年も花粉症の季節が始まりましたね。今年の予報は、昨年の倍以上、ここ10年で最高に飛散する予報が出ています。ただでさえ辛いのに、そんなにたくさん花粉が飛散したらどんなことになるのでしょうか?考えただけでも恐ろしいです。私も中学生の時に発症して以来の付き合いです。常に新しい薬を試して、最近は空腹時に飲む薬を常用しています。備えあれば憂いなし。
2年前にアトピー性皮膚炎の新規外用薬として登場したJAK阻害薬、当院でも多数の患者さんに使用して効果を実感していますが、今までは2歳以上でしか使えず、赤ちゃんの難治性の痒みにいつも悩まされていました。それが、今年になって適応拡大で6か月以上の子どもにも使えるようになりました。この薬の特徴は、治りにくい痒みを改善させ、皮膚のバリア障害を回復させる効果があります。今までは、小さい子供にはステロイドしか炎症を取る治療薬がなかったため、これからの外用治療に大きな一歩となることを期待しています。本能で動く赤ちゃんに、掻くなと言ってももちろん通じません。痒みと掻くことは相乗的に皮膚の炎症を酷くしていき、アレルギーの悪化を起こします。今までの外用治療で痒みが取れない時は、試してみると良いと思います。