重症円形脱毛症の新規治療
2022年09月07日
台風の影響で、昨日の金沢市の最高気温が38.5℃とニュースで見ました。最近朝晩と涼しくなってきていたので、台風による影響とはいえ、暑さはつらいですね。9月は例年台風の被害が多くなります。いつ来るかわからないですが、地震にも備えて、防災の意識を高めておきたいですね。
今回は、最近認可された重症円形脱毛症の内服薬についてです。この薬はもともと重症のアトピー性皮膚炎にも適応があり、当院でも使用している薬です。JAK阻害薬と言って、免疫を抑制することによって、毛包部の炎症を取り除き、生えにくくなった毛が再生してくるという機序です。免疫抑制薬なので、副作用として多いのは感染症です。高齢者に使うと帯状疱疹が増えると言われていますが、若い元気な人に使う場合は、ニキビなどが問題となることが多いようです。広範囲の円形脱毛症で、当院でも行っているSADBEによる免疫治療でなかなか生えてこない人達にしたら、夢のような薬かもしれません。難治で治療をあきらめていた方や、現在の治療であまり良くならない重症の円形脱毛症の患者さんには朗報となるでしょう。投与前に採血や胸部レントゲンなどの検査が必要となります。何年も続く脱毛症でお困りの方は、一度ご相談にお越しください。