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紫外線療法 新しい機器の導入について

2022年04月07日

桜も散り、道路は花弁の絨毯のようになっています。東京は寒さが和らぎ、ようやく暖かくなってきました。

今回は当院で行っている紫外線療法について、新たに機器の導入をしましたのでお知らせします。

今まで当院では、アトピーや乾癬の治療でナローバンドUVBやエキシマライトの器械を使用していました。紫外線治療は保険治療で認められた皮膚科に特化した治療法の一つです。痒みや皮膚の炎症を抑えてくれることが知られており、アトピーや乾癬、白斑、円形脱毛症などから手荒れの痒みや透析患者さんの痒みにも有効と報告されています。機器は多くの種類があり、それぞれ特徴があって、広い範囲に照射する場合は全身照射型のナローバンドUVB装置(ワルドマンUV-100L®)を、頭部や手など局所に照射する場合はエキシマライト(セラビームミニ®)を当院では使いわけていました。今回新たに導入したのは、局所型ナローバンドUVBのターナブ®というものです。局所に照射するという意味ではエキシマライトと同じですが、照射する紫外線の波長がわずかに違うため、特徴が違います。ターナブは、発赤を生じやすくなる短波長をほとんど含まないため、治療後の発赤が非常に少ないです。エキシマライトによる治療を受けて、周囲が真っ赤になったり、黒く色素沈着を起こしたことのある方もおられると思います。しかし、このターナブはそれが少ないため、特に顔の病変や白斑の患者さんには非常に有効と考えられています。もちろん、アトピーにも乾癬にも効きますが、疾患や場所、症状に合わせて、器械を選び治療に活用していきます。頻回(1,2週ごと)に照射が必要な場合は、待ち時間を少なくして診察と紫外線治療のみとする試みも始めています。紫外線治療は、強い塗り薬や飲み薬を使わずに治療効果を上げるため、非常に体に優しい治療と考えています。痛みも全くなく、今までの治療で治りにくい部分に加えるもう一手として積極的に活用しています。

気になる方は一度ご相談ください。

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