乾癬と疫学
2019年04月25日
もうすぐ平成が終わりますね。そして、長いGW。皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、4月28日-5月6日までは休診とさせていただきますことをご了承ください。
先日、有名な音楽プロデューサーが尋常性乾癬であると公表していました。少し前には有名モデルの方も同様に公表しています。皮膚病であることを公表するということには色々な意味があると思いますが、同じ病気に困っている人たちにとっては一緒に頑張る同士として治療に前向きになれるという効果が期待できると思います。日本での患者さんの数は50-60万人(人口の0.4-0.5%)と言われています。欧米の2,3%に比べるとまだ少ないですが、徐々に増加している傾向があります。ストレスや生活習慣など要因は色々と言われてはいますが、まだ解明はされていません。全身の皮膚に症状はでますが、頭に皮疹が続くと、フケのように皮膚が剥がれ落ちてきます。擦れば擦るほど症状がひどくなるという(ケブネル現象)特徴もあり、大変なストレスとなります。乾癬とうつ病との関連も最近は指摘されており、益々症状が軽いうちに診断をし、治療を開始して悪化させないことが大切となります。乾癬にはわからない部分がまだたくさんありますが、治療薬としてはここ10年で劇的に変わってきました。塗り薬も飲み薬も、さらには注射薬も新規薬剤があり、症状に併せて選択します。紫外線治療を併用することで治療効果を上げ、ステロイド外用薬のランクを下げて外用量を減らすことも可能です。症状や治療に迷われている場合は、ご相談ください。一緒に考えていきましょう。