蕁麻疹の薬
2018年11月19日
朝の寒さが徐々に厳しくなり、布団から出たくなくなる季節ですね。
寒くなると、以前お話をした乾燥が原因の痒み(皮脂欠乏性湿疹)が非常に増えてきます。実際に今日も患者さんが来られて、冬になると粉がふいて風呂に入ると痒くなるとおっしゃっていました。しかし、ズボンをめくってみると擦れた部分が真っ赤な線になっていることに気付きました。これは、機械的蕁麻疹と言って、物理的な刺激が原因でできる蕁麻疹の一種です。この方は乾燥からの痒みもあり、そこに蕁麻疹の痒みが輪をかけてかゆみをひどくしていたものと考え、保湿剤、ステロイドの外用薬を塗りながら、かゆみ止め(抗アレルギー剤)の内服薬を出しました。次回来られた時にはすっかり痒みがなくなっているといいですね。このかゆみ止めですが、非常にたくさんの種類があります。古い第一世代と言われる眠気の強いものから、第二世代と言われるものまで20種類以上あります。その中で、どの薬が一番効くのかは実は人それぞれ違ったりします。もちろん、一般的なデータから、できるだけ効きそうなものや副作用の少ないものを、その人の症状や既往歴などから選んで処方するのですが、ここ1,2年の間にも新しい薬が発売されています。それぞれ効果は強く、副作用の少ないものが多いです。我慢していれば一時的には治まるのでそのまま放置していると、突然夜中に全身の蕁麻疹が出現することがあり、救急外来を受診しないといけないことになりかねません。気になる痒み、出るけど自然に引いてしまうような発疹がある場合は、スマホなどで写真を撮影し、一度受診してください。診察の上、症状に合ったお薬を処方させていただきます。