アトピー、乾癬 治療薬
気づいたら今年ももうすぐ終わりです。師走はいつも過ぎるのは早いですね。日本海側では大雪が降っていましたが、東京は冷たい乾燥した風が吹いています。私の手もかさかさになり、ハンドクリームをつけながら今年最後の診療が終わりました。年末の診療の特徴は、子供の水痘が多数来ていました。小学生達はワクチンを打っているので、皮疹が軽度で元気です。学期末で学校に行っていて、感染してしまったのでしょうね。子供は軽症で済みますが、大人が感染すると食事もとれず、ひどくなることがあります。30代くらいで水痘に感染していない親御さん達は特に注意が必要です。潜伏期間は10日くらいなので、年始くらいで体調が悪くなり、顔、体など全身に広がる赤い皮疹、水疱があれば病院を受診してください。
今回は、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬に使われている抗体製剤についてです。乾癬については、約10年、アトピー性皮膚炎では5年前から出てきた薬剤で、毎年の様に新しい薬が追加されています。アトピー性皮膚炎では注射3剤 内服3剤、乾癬では注射11剤 内服1剤の薬があります。これらの薬は今までの基本的な塗り薬やかゆみ止めの内服による治療にはない強力な効果があります。副作用も少し強めのこともあれば、ほとんどなく、かなり安全に使うことができるものもあり、薬剤の種類によって千差万別です。それぞれ特徴があり、投与間隔の違いや、自己注射をするものもあります。共通する部分としては、効果は高く、値段も高いということです。医療費に関しては、国の制度で高額医療費制度を使って自己負担を減らすことも可能です。今までに使ってきた患者さんの印象では、劇的に良くなった方は、継続的に使用している様に思われます。今までの治療でなかなかうまくいかない場合は、短期間だけ内服治療を併用して、症状を一時的に改善させることもできるようになってきました。これらの薬は、学会が認定した承認施設でしか使えない薬がたくさんあります。困られている方や、さらに症状を良くしていきたい場合は、一度ご相談ください。
今年1年、ありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします。よいお年をお迎えください。