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ブログ

ニキビのお薬

2021年02月15日

緊急事態宣言がでて1か月が過ぎ、ようやく東京都の感染者数も減ってきた感じがあります。しかし、65歳以上の比率はまだ高く、その結果重症者の数があまり減っていないのと、死者数の増加につながっています。仕事が終わって夜の8時以降に世田谷通りを帰っていると、飲食店がほぼ全てしまっています。異様な雰囲気ですが、この努力が感染者数の減少、医療の逼迫の改善につながることを祈っている今日この頃です。

今回は、ニキビの薬についてです。当院ではニキビの治療薬として、保険適応のある4種類の薬を中心として治療をしていますが、最近1種類の薬が使えなくなってしまいました。この薬は過酸化ベンゾイルというピーリング作用のある薬剤とクリンダマイシンという抗生物質が合わさった薬です。炎症のあるニキビには最初に使う薬として当院でもよく使っていましたが、クリンダマイシンという薬剤が世界的に不足しているとのことで、現在製造がストップしており、薬局の在庫限りとなっていましたが、すでにそれも無くなってしまったようです(調剤薬局によってはまだ残っているところはあるかもしれませんが、当院の下にある調剤薬局グループ内では無いとのことです)。とても良い薬でしたが、使えないとなれば仕方がありませんので、それに代わって過酸化ベンゾイル単独の薬などと他の抗生物質外用薬を使って治療しています。原理的には同様の作用があると思われますが、基剤などの違いもあり、患者さんの症状にあわせて薬の調整をしています。それでも良くならない人には保険外診療となりますが、ケミカルピーリングとイオン導入を勧めています。これからの春に向けて、ニキビの治療もしっかりと積極的に行い、ニキビのできない皮膚、肌質改善までしていきたいですね。

 

 

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