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ブログ

円形脱毛症

2018年08月31日

皮膚はすぐに見れる部分なので、ちょっとでもいつもと違うと、とても気になってしまいます。
心臓病や糖尿病など医者としては放っておけない病気よりも、患者さんにとっては精神的にストレスとなる病気が皮膚病の中にはたくさんあると言われています。アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などもそうですが、今回は円形脱毛症に関して書きます。この病気の原因はまだ完全にはわかっていませんが、頭髪で起こっている現象は、自分の免疫細胞が髪の毛をなぜか攻撃してしまい、普通ならまだ成長していくはずの毛が途中で抜けて生えなくなってしまっているという状態です。1カ所だけなら気付かないうちに自然に改善することもあるのですが、問題となるのは大きく拡大したり、何カ所にも増えてきてしまうときです。治療に関しては、ポイントは子供なのか大人なのか、できたばかりか何年も時間がたっているものかの二つです。以前勤めていた病院で、多数の円形脱毛症の患者さんの治療に携わっていた経験から、円形脱毛症の治療ガイドラインに書かれている治療法はほぼ全て経験しております。大人でひどい抜け毛が続く場合は、三日間入院して点滴治療をするパルス療法をお勧めしますが、その場合は連携病院へお願いする形となります。しかし、それ以外で有効な治療である免疫療法や紫外線療法などは当院ですぐに対応ができます。ただ治療するだけでなく、脱毛の原因として他の病気が隠れていないか血液検査で調べさせていただくこともあります。長い年月の経過であきらめてしまっている方や、急にできて心配になっている方がもしおられれば、是非一度御相談に来てください。

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