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ブログ

塗り薬の外用量

2018年12月29日

益々寒くなりましたね。年末、移動される方は多いと思いますが、風邪などひかないように皆さん注意してください。

今回は、冬によく塗る保湿剤など外用薬の量についてです。

学会などでも大人の手のひら2枚分の量としてfinger tip unit(FTU)という目安があります。これは、人差し指の第一関節までチューブから出す薬の量を示しており、5gチューブだと大体0.5gになると言われています。しかし、実際にそうなのか、ヒルドイドなどの保湿剤は25gチューブが基本なので、それなら何gになるのか、以前からどうなのかな?と感じていたことを自分で調べてみました。すると、5gチューブで出したら0.41g、急いで出したら0.21gと半分になってしまいました。更に、25gチューブでしっかり出したところ0.55gでした。チューブの開口部の直径が影響すると思い、図ってみると保湿剤は直径5mm、5gチューブは4mmと違い、これも微妙に影響していると考えられます。

一応、これらの指標は目安にはなりますが、実際には皮膚の状態によって必要量は変わってきます。アトピー性皮膚炎の患者さんでは、紅皮症に近い状態だと、全体の皮膚が苔癬化して浮腫状となり、表面もざらついて、たくさんの薬が必要になります。薬が効いて炎症が取れてくると、表面はつるつるとしてくるので、薬も良く伸びるようになります。

薬をうまく使って皮膚の炎症を抑え、再燃しないようにコントロールすることが症状の改善につながります。塗り方がわからなかったり、塗っているのに良くならない場合は一度御相談ください。

2018年のブログは今回が最終です。皆さん、良いお年をお迎えください。

 

 

 

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