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ブログ

汗について

2024年07月06日

まだ梅雨は明けていませんが、気温もどんどん上がってくる時期となりました。湿気も加わってムシムシとしてくると、汗ばんで皮膚がベタベタとし不快な気持ちになります。アトピー性皮膚炎の患者さんの中に、時折汗アレルギーの方がいます。汗ばんでくると痒みが強くなり、掻いてしまうため、皮膚の症状がひどくなるというものです。これは、マラセチアというカビのばい菌が関連していることが言われています。人間の皮膚に住み着いている常在菌で、皮膚の病気では、顔や頭に皮膚の炎症を起こす脂漏性皮膚炎や、体に斑点が出てくる癜風などに関連するばい菌です。このばい菌に対しての抗体を持っていると、なぜか自身の汗に反応して痒みが生じることがあります。乾燥したところで暮らしているとあまりベタベタとはしないので、調子が良く、日本の典型的な湿気の強い夏だと肘や膝、首や背中など汗でベタつくところに痒みが生じてしまいます。対策としては、汗をすぐに拭き取ったり、水道で流したり、ということが有効です。もちろん入浴後には炎症の部分にステロイドなどの薬を塗っておくことが重要です。

汗に関して、更に手汗で悩まれる方もいると思います。手掌多汗症といって、緊張すると手に汗が大量に出てきます。子供に多いですが、大人でも症状に悩まれる方もおり、昨年からローションの外用薬が処方できます。6月からは長期処方ができるようになったので、お困りの方には2本以上処方することが可能です。市販薬ではあまり良くなりませんので、お困りの場合は一度ご相談ください。

この暑さ、今年の夏も猛暑の予想です。皆さん熱中症にもご注意ください。

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