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ブログ

膠原病

2019年03月21日

東京は暖かい風が吹いていますね! 気温も高くなり、本日午前に開花宣言が出ました。春に咲く桜を見ると今でも心がくすぐられる感じがします。私の母校である金沢大学は、当時は金沢城跡が大学で、石川門という城の門をくぐって大学教養部に通っていましたが、向かいには日本三大庭園の一つ兼六園があり、その間の道路を通るときの桜吹雪がとても印象的でした。今では金沢城跡は城址公園となり、観光客で賑わっています。
その金沢大学の皮膚科で多くのことを学びましたが、特に印象的だったのは膠原病の患者さん達です。金沢大学病院皮膚科の入院患者さんのほぼ半分は膠原病の方たちでした。膠原病というと、一般的には内科で治療するという印象かもしれませんが、膠原病や他の全身疾患で皮膚に症状が出ることがよくあり、皮膚科の検査で診断が付くことがあります。教授の専門が膠原病だったことも大きく関係しています。強皮症や皮膚筋炎、SLEなどの病気があり、病名は一緒でもそれぞれ症状や薬の量などが違っており、専門的な知識と経験がないと治療がとても難しい病気です。一人一人の患者さんとの会話の中からその人の症状や悩みを聞き、対応していくことを学びました。研修医で何もわからない時は、よく患者さんのベッドの横に座ってその人の好きなことや辛くなる時の状況などを聞いていたことを思い出します。しかし、開業すると、病院とは違ってCTや他の科での診察や検査がすぐにはできなくなり、膠原病をみる機会も4減りますが、皮膚や全身の症状から疑えば、すぐに血液検査や皮膚生検を当院でも行います。もしも診断がついたり疑われる場合は、専門の病院へ紹介させていただきます。病気の治療をするときは、当然なのですが診断が非常に大切です。皮膚科は特に見た目での診断が多くなりますが、すぐ治るものならいいですが、慢性に続く病気の場合は特に最初を間違うと治療がうまく進まないことになります。膠原病に限りませんが、治りにくい皮疹が続く場合は何でもご相談ください。

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